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映画『秋刀魚の味』雑感~FC2ブログ更新のお知らせ

FC2「無名魂~高山のブログ」の管理人の無名居士です
高山の映画雑感をアップしましたのでお知らせします


例によって冒頭部分を印欧してみます

小津安二郎監督の遺作となった「秋刀魚の味」を観ましたが、これは何とも言えない気分になりましたね。


遺作だからでは無くて、時代の流れと戦争の影をこの映画は非常に出してますね。

小津調と言われる物は健在ですが、多少の乱れも感じましたね。

ストーリーは何時もの小津です。

娘が結婚するまでの紆余曲折を、同級生達のユーモア交えて描いてます。

僕は、戦後の小津の『晩春』から観られる範囲で十一作品程観てますし、昔観たのを入れたらまだ多いです。

確かにこの映画も小津らしくユーモアと無常感を上手く混ぜてますし、謂わば『晩春』の原節子の代わりを岩下志麻が演じてると考えたら良い作品ですが、ここでの小津は確か五十九才ですが、黒澤と違って彼はある種の老境に入るのが早かったのかなと思いますね。


映画から離れて高山のことを少し書いてみます
高山は九州のある地方でトンネル工事の下請け会社で働いています
現在の現場は9つほどあるそうです
大小の現場合わせてこの数は少し多いということです
工事が終わるところもあれば始まるところもある
それに伴って抗夫は他の現場に移動して行く
腕一つで稼ぐ抗夫はフリーが普通で
腕がよければ引く手あまたで
条件のいい現場から現場へと渡り歩くと言います


高山はトンネル工事便場でいくつかの改革を試みています
女性を現場で働かせることもその一つ
普通トンネル抗夫たちは女性が現場に入ることを嫌います
山の神も女性 女性に嫉妬するので縁起が悪いというのです
迷信ですが男の現場というイメーjからも
女性は入れないのが普通
そこで今高山の右腕となっているのは女性
ヘルメットには管理者のしるしである2本線が入っています
この女性はもともとアルバイトの事務員でした
ところが事務の仕事が終わると
現場の外回りの仕事を手伝うようになりました
トンネル掘削の先端部分に水を補給するパイプを
工事進展に伴い延長する作業があります
パイプをつなぐのですが水に濡れる仕事です
それもやりたいと言います
その子の希望はトンネルの掘削の仕事をしたいということでした
男勝りと言ってもいいかもしれませんが
スタイルがよくてかわいい子だと言います
どうやら父親は漁師なのですが
若い時トンネル抗夫の仕事で全国を回っていた時期もあったようで
その話を聞いて育ったようで
トンネル抗夫の仕事に興味を持ったようです
本人の希望とやる気を認めた高山は
女の子の希望に沿うよう少しずつ現場の仕事を教えていきます


彼女は工具の整理
バックヤードの整理整頓
現場の外回りのカラコーンなどもきれいに洗います
そして何より力を入れたのがトイレと休憩所の掃除
見違えるようんきれいになったと言います
そうやって彼女が現場の仕事を手伝うようになって
現場の抗夫たちも彼女を受け入れるようになったそうです
ダンプやその他の機械類も掃除するし整頓して駐車する
高山の苦手は整理整頓だと自分で言っています
それが彼女によって現場がきれいになった
高山はその子の成長ややる気を見て
一人前の抗夫に育てようと思ったそうです
それはそれは厳しく教え込んで行ったそうです
それに彼女はついてくる
その覚悟を見て自分の右腕にと決めたのです
それから営業にも連れて行くようになりました
元請会社では女性を受け入れないところもあります
しかし高山は女性が現場に出ることも元請が認めるよう交渉します
むしろ準大手の元請会社の理解が得られて
その元請も女性の現場登用改革を進めるようになったそうです
そうして今では最初のバイトの事務員だった女の子を入れて
4人の女性が社員として働いていると言います
会長も高山の改革をプラスになることだと後押ししています
さらに増やす計画もあるようです
男の職場だったトンネル工事現場でも
様々な障害がある中で高山の改革の一つの女性の登用は
着々と進んでいます
高山自身もよほどの覚悟と自信が無ければ出来ないことです


そんな高山の気概は 彼の作品からも伺えます
映画雑感をお読みいただければ
その一端がうかがえるかもしれません
これまでにもなんどか書いたことなので
もう知ってるとお思いの方もあるかと思いますが
トンネル業界で女性を登用するのは非常に珍しい事なので
紹介させていただきました
また高山の右腕となった女性の活躍はエッセイシリーズ
「濡れり女子事務員」シリーズとなって今も続いています
合わせてお読みいただければと思います

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